同棲したのに! 第二話 傾倒の如何 |
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うーん、直江をその気にさせるにはどうしたらいいのか。 そうなるには何を参考にしたらいいんだろう?新婚さんかな?それとも夜の蝶かな?
「で?俺に用事ってなんだよ。景虎から頼みごとなんか珍しいよなあ。嫌な予感がするぜ」 千秋の家はうちから電車で3駅だ。わざと行き来が微妙にめんどくさい場所にしたそうだ。何かあったら助け合えるが、そうじゃない時は顔も見ないような場所。 「エロビデオ見せろ」 千秋がそう言うってことは直江はオレとじゃなければエッチできるってことになるんだろうか?それは悔しい。 「直江の趣味って?」 そう言って出してきたのは『奥さん系』というやつだ。 「景虎と暮らしてるくせに、あいつ全然しようとしないなんてなー」 ビデオデッキに『奥さん』を入れて千秋と一緒に見た。なるほど、こうやってさりげなく誘惑すりゃいいのか。 「おまえ…もしかしてコレ実践すんのか?」 待ってろよー!直江ー!
「…それでお腹を壊したと言うんですね?」 夕飯の支度をしてる最中に直江から帰るコール(古いな)があって、万全の準備をして直江を待ったんだけど、駅からマンションまでの道のりで事故があったらしく、迂回しなきゃならなかったんだと。 「だからって裸にエプロンなんかしなくても」 そうなのだ。 「迎えに出る瞬間に服を脱ぐとか、毛布を被ってるとか、何か防寒すれば良かったじゃないですか。まだ4月なんですよ?そんな格好でいたら寒いに決まってるでしょう」 今はパジャマを着てベッドの中だ。ちなみに腹の立つことにオレのベッドだ。 「何か暖かい飲み物でも作りますよ。治ったらケーキ食べてくださいね」 正当な意見でさらにムカつく。 ココアを作って持ってきた直江がベッドに座った。よっしゃ! 「なおえ〜。寒い〜」 直江はオレの意図がわかったみたいに目を細めると、挑戦的に笑って手を布団に潜り込ませた。 「あ、本当に冷たいですね。大変だ。確か電気毛布があったはずですから出しますね」 今日も負けた…。どうして勝てないんだ…。
「で?直江は裸にエプロンは好きじゃないのか?」 次回は夏にチャレンジだ!!!
END
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あとがき 裸にエプロンは男のロマンだと 言われまして、それまでは 本当かと疑ってたんですがどうやら 本当らしいです。 ここの高耶さんはバカ丸出しですね。 高耶さんファンの皆さん、 ごめんなさい。 |
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