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同棲したのに! 第四話 美麗の深淵 |
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直江が出張で2泊するそーだ。寂しくない。 たまには横浜まで出て来いと行ったねーさんちに泊まることにしたんだが、どこで聞きつけたか千秋も行くことになったらしい。
「えー!あんたまだ直江とやってないの?!」 夜叉衆のメンバーの中でも直江はいい悪口のネタになる。あいつが一番頭固くて使えないから。 「どうしたらあいつが落ちると思う?!」 二人に押し切られて体をいじられた。
「いてててて!なんでこんなことまで!」 まずは眉毛だ。毛抜きで一本一本抜かれた。こんな痛さは生まれて初めてだ。たぶん景虎の記憶があったとしても、こんな痛さは知らないに違いない。 「ほーら、キレイになった!大丈夫よ、整えただけだから」 鏡を渡されて見てみたら、瞼にあったまばらな眉毛がなくなってスッキリしてた。凛々しいんじゃね? 「おー、いいじゃん、景虎ァ。抜いただけで印象変わるんだな」 何をするのかと思ったら、ねーさんが「キレイなお姉さんは好きですか」を持ち出してきた。 「抜くのよ、景虎。いらない毛は全部抜くの!」 痛いのは脱毛じゃなくて、そのへんを突かれたオレの心だ。 「さー、やるわよー」 まずはシェービングでスネ毛を短く切ってから、いよいよ脱毛と相成りました。 「でででで!!半端じゃねーぐらい痛てえ!」 どうも千秋はオレが毛を抜かれて痛がってるのが楽しいらしい。マジで痛いってのに。 「うおー、すげー!抜ける抜ける!」 15分ぐらいだろうか…ようやく膝下の脱毛が終わった。毛も抜けたけど、気も抜けた。 「膝上もやんべ」 これ以上は拷問だぜ。なんでも白状したくなっちまいそうだ。 「じゃ、お次はこれね♪」 化粧はねーさんの特訓を受けた。女みたくならないよーに、地味な化粧を強制的に教えられた。 それからはねーさんと千秋で「男の誘い方」を実演してくれた。しなだれかかり方、流し目の使い方、手の添え方、顔の角度から直江に触るタイミングまでバッチリと。 「よーし!これであいつも落ちたも同然!本懐を遂げさせてもらうぞー!」
「おかえり、なおえ~」 直江が出張から戻ったその時点でオレの直江陥落作戦は始まった。 「ただいま帰りました」 直江は荷物をリビングに置くと、フラフラと寝室へ行ってしまった。体温計を持って部屋に入ったらすでにベッドに寝ていた。 「パジャマ着たか?」 熱を計ると38度あった。完璧な風邪だ。 「高耶さん、すいません…」 本当に申し訳なさそうな顔をして、オレを見ながら手を握ってきた。 はっ!もしかしてこれって直江にお誘いを受けてるってことじゃねーのか?! 「そうならそうと言ってくれればいいのに!直江!いつでもオレが抱いてやるぞ!」 もう今すぐにでもオレに入れて欲しいってか! 「高耶さん!いい加減に黙ってもらえますか!こっちは熱で苦しんでるというのに、あなたときたらまったく意味不明な話をして!私は風邪で苦しいんですよ!」 ……………何?オレの勘違い? 「抱くだの、受けだのと…またくだらないことを考えてたんですか。私が高熱を出してるのに、あなたはソレしか頭にないんですか」 だってエッチしたいんだもんよ。 「とにかく出て行ってください!ゆっくり寝かせてください!明日の朝まで寝室には一歩も入ってはいけません!出入り禁止です!」 ち。オレがせっかく習得した技も披露できずに終わったか。
直江の熱が引いて。 「なんです、その足は。どうして毛がないんですか?」 スネ毛どころか脇毛も腕毛もねーんだよ!くそ、直江の毛も抜いてやる…。
END
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あとがき 脱毛はとても痛いです。 そんなわけで永久脱毛をすることに なりました。 それを記念してのSS。 くだらないのは高耶さんの頭の中じゃなく 私の頭の中ですな。 |
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