ラブ☆コメ |
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横で直江が渋い顔をして機嫌を悪くしてる。 「でもおまえも『いいですね』なんて言ってたじゃんかよ」 本当は誕生日の夜に高級フレンチに連れて行こうと思ってたそうだ。 「どっちにしろ直江も一緒なんだからいいだろ」 土日。ということは、1泊ってことだよな。 「二人で家を空けたら怪しまれるぞ」 直江は仕事はバリバリできるんだけど、オレのことになるととたんに子供みたいな態度になる。 「でも高耶さんの誕生日なのに……」 オレがちょっと怒ってるのがわかったみたいで、なんだか小さくなってる。 「最近、高耶さん冷たいですよ」 直江がうちに来てから1年半。たった1年半の間にわかったことは、直江は恋愛(オレ限定)に盲目になるタイプだってことだ。おかげで最初から今まで直江には手を焼いてる。 「誕生日は平日だからお母さんの希望を優先させて焼肉屋だ。その週の土日に何かもっともらしい口実を作って直江と1泊旅行するってことにする。だからおまえが考えろ」 最大限の妥協だと思ってもらえばいい。 「わかりました。じゃあ考えておきます」 そんなわけで直江との誕生日は1泊だ。本当は1泊でどこか行きたいのはオレも同じなんだよ。
23日はみんなで近所の焼肉屋さんに行って誕生日祝いしてもらった。 そこに現れた「お兄さん」がまたいいヤツだったからお母さんには感謝しまくりだったけど、どこを間違えたかオレはそのお兄さんを好きになっちゃったんだよな。 それでお兄さんが考えたプランは、男同士で盛り上がるキャンプに決定したらしい。 「キャンプっておまえ……」 小学生の時に町の子供会で行ったことあるけど……確かに楽しかったけど…… 「道具は?」 用意がいいのは良い事だけど、なんでキャンプなんだろう? まあとにかく、兄弟でキャンプだって父さんとお母さんに話したらカッコイイことするね、だって。キャンプって男らしいものではあるけど、なんか不安だ。
土曜日の朝、お母さんに見送られてキャンプに出かけた。道具は全部直江が借りたり買ったりしたもので、食料は全部お母さんが用意してくれた。 「どこ行くの?」 なんか楽しくなってきた。誕生日とか、エッチとか、そうゆうの関係なく直江と楽しくキャンプするってゆうだけでもう満足になるかも。 「ここ?」 キャンプだけじゃなくてロッジみたいな家もある。でも色んなことを屋外でやるんだったらキャンプの方が格段に面白いに違いない。 「じゃあさっそく昼飯を食おう」 昼メシはお母さんが作ってくれたおにぎりとから揚げだ。着いてすぐに料理なんて大変だから持って行きなさいって。 「インスタントのお味噌汁も持たされましたから、お湯だけ沸かして作りましょう」 テントを張る予定地の前に焚火台を置いて炭を入れて小さい鍋でお湯を沸かした。カップで飲むインスタント味噌汁はアウトドアってだけなのにいつもより美味しく感じた。 「なんか静かでいいところだな〜」 アウトドア全盛期ってわけじゃないからキャンプ場はオレたちとあと3組しかいなかった。広いキャンプ場はその3組とも余裕を持って離れて場所が取れるくらい。他の人たちとは水道とトイレでしか会わない感じ。 お昼ごはんを食べ終わってからすぐにテントを張った。3人用のテントだからちょっと大きめで荷物も中に入るし、直江みたいなでかい男がいても狭く感じることもない。 「じゃあ釣りに行くか」 歩いて20分ぐらいのところに自然の川の中に作った釣堀がある。竿も貸してくれるし、エサも買える。さらには養殖の川魚を岩で堀を作ってるところに放流してくれて、初心者でも絶対に釣れるようになってる。 のんびり2時間ぐらい釣りして、釣った魚をキャンプ場に持って帰って夕飯のおかずにする。貰った網に入れて持って帰った。 「夕飯までけっこう時間あるけど何する?」 どうせ誰にも見られないからキスをした。けっこう楽しい誕生日プレゼントをくれた直江に。 「別のことですか……」 テントの外でしつこいキスをして、直江の手がシャツをめくり上げたところでストップ。 「中でしよう?」 テントに入ってキスの続きと、その先をした。汗臭いけどそれも興奮材料でいい感じ。 「高耶さんの汗の味だ」 直江は乳首に吸い付いて甘噛みしたり、右手でオレのを布の上から擦ったりした。もうヤバイくらい大きくなった。 「直江……ダメ、もう、させろ……このままじゃ出る……」 お互いに硬くなったアレを舐めたりしゃぶったりした。 オレが先にギブアップして出して、そのすぐ後に直江が出した。オレのは直江が飲み込んだけど、直江のはうまく飲めなくて顔にもついた。 「何時?」 もう一度だけキスをしてからテントを出て、服が乱れてても誰も見てないから外で服を直した。 「直江も早く」 テントの中で座って髪を掻きあげる直江。シャツの前が開いててすごいセクシーな姿だ。 「なんだよ」 ムカつくー!!なんでいつもはオレの方がお兄さんみたいなのに、こんな時ばっかり直江が兄貴面するんだよ!! 「今夜はバーベキューでしょう?早くしないと陽が沈んで手元が見えなくなりますよ」 くそ〜。
夕飯が終わってから露天風呂があるという温泉まで車で行った。もうあたりは暗くなってて灯が少ない道は少し怖いぐらいだ。 「高耶さんの誕生日で来ているわけですから背中流してあげますよ」 全身キレイにしてから露天に出た。直江はオレの背中を洗ってたロスタイムがあるからまだ露天にはこない。 「ふわ〜」 大きなあくびをしたら直江に見つかって笑われた。 「お風呂であくびなんて赤ん坊みたいですね」 それから露天風呂の中を泳いだりして遊んだ。直江はそれを見て笑ってるだけ。でも楽しかった。 「せっかく高耶さんと露天風呂エッチが出来そうだったのに」 オレもちょっと残念だったけど、公共の場所でそんなことしたがる自分たちってどれだけエロいんだって話だよな。 温泉にじゅうぶん浸かってサッパリしたオレたちはまた車でキャンプ場に戻った。直江がビールを出してきたから受け取って、缶のまま乾杯した。 「お誕生日おめでとうございます」 ケーキも何もないけど、楽しい時間をもらえたからそれでいい。キャンプってやっぱり楽しいよな。 「直江……」 直江の驚きようは見てて面白かった。天地がひっくり返ったみたいな驚き方。 「直江だってそのつもりで1泊って言い出したんだろ。どうせだから外で一回してみたい」 立ち上がって直江の荷物の中からゴムとジェルを出した。さっき荷物の中にあったの見ちゃったんだもんね〜。 「本気ですか?」 酔っ払ってるから自分でも思ってないぐらい大胆に行動できるのかもしれない。ランタンを消して月の明かりを頼りにズボンと下着を脱いだ。 「お尻を虫に刺されますよ」 電池式の虫除けは夕飯前からずっと稼動してて、そのおかげでどこも刺されてない。 「直江はしたくないのか?」 ビニールシートの上にブランケットを敷いて直江が座った。直江が自分で脱ごうとしたから止めて、オレがやる。 「シャツは脱がなくていいから、下だけ出すんだよ」 ズボンのファスナーを下ろして直江のを引っ張り出した。まだ柔らかいけどすぐに大きく固くなるんだよな。 「……高耶さん……」 直江の膝にまたがってキスをした。その間も直江のをいじって大きくなるように。直江はオレのを触ってる。 「直江の……もう固くなった」 ジェルを直江の手に出してお尻を柔らかくしてもらいつつ、オレは直江のにゴムを被せる。毎週1回か2回は直江とセックスしてるからお尻の力を抜くのがうまくできるようになった。 「高耶さん、もうこんなに緩くして。兄としては心配ですよ」 直江のを握ってゆっくりオレの中に埋めていった。すごい圧迫感はいつもと変わらない。 「外って……いつもよりいやらしく感じますね……」 直江がブランケットに寝そべって、オレの腰を持って上下に揺すった。しかもいつもみたいにベッドの軋みを気にしなくていいから激しくされた。 「あ……なお……」 開放感とでもいうのかな。自分が人間じゃなくて動物になったみたいだ。動物はこうして外でセックスするんだもんな。 「じゃあ少しだけ声を大きくしてもいいですよ……でも絶対に聞かれてしまいますけど」 少しだけ声を大きくして直江とセックスした。外で。
明け方に起きてから直江のしつこいキスでまたセックスして、こんなのマジでそのためだけのキャンプだったような気がする。 「また温泉で汗流してから帰りましょうね」 キスをして車はキャンプ場を後にした。また露天風呂に入ってサッパリしてから帰宅。 「ただいま〜」 出迎えてくれるお母さんと、エロいけどなかなか頼りになるお兄さんと、相変わらずな父さんと、オレ。 「疲れた〜。でも楽しかった〜!」 お母さんがウンウンと同意して、直江が情けない顔をして。オレすごい幸せかもしれない。 「疲れたからオレ少し昼寝する。お兄さん、キャンプ用品の片付けとか掃除頼むな」 呆れる直江を置いて自分の部屋に。服を着替えてからすぐにベッドで昼寝した。 「可愛い弟の言うこと聞いて、全部掃除しましたよ。だからお兄さんにキスしてください」 キスして直江に抱きついて、そのままオレのベッドに寝かせた。 「直江、大好き」 そのまま直江もベッドで昼寝。慣れないキャンプとワガママな弟のせいで疲れたんだろうな。
END
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あとがき |
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