hold on me, squeeze |
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調査書 対象者 : 株式会社ウエスギ 営業外商部 仰木高耶 午前8時25分 午前8時34分 午前8時55分 午前9時32分 午前10時23分 午後12時17分 午後1時41分 午後3時02分 午後6時09分 午後6時37分 午後8時21分 以上
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「そうか、デメルか…」 「直江課長?」 「いや、なんでもない。下がっていいぞ」 「はい」 今日はバレンタインだ。高耶さんがチョコレートをくれるかどうか不安だったが、その心配はなさそうだな。
「ただいま、高耶さん」 着替えて戻ると美味しそうな夕食がダイニングテーブルに並んでいた。 「美味しそうですね。でも、なんだかいつもより量が少なくないですか?」 楽しい夕飯が過ぎると、高耶さんは恭しくデメルの黒い箱を出してきた。 「今日ってバレンタインだろ?だからチョコレートのケーキ買ってきたんだ。一緒に食お?」 しかしそれは予想通り、ザッハトルテだった。しかも小さなザッハトルテではなく、直径15センチ。 「これさー、一回浅岡さんが買ってきてくれたんだけど、もうオレ、虜になっちゃってさあ」
そして私は3日間連続で甘いザッハトルテと格闘した。 一番好きなものはあなたですけどね。
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高耶さんと直江が同棲して |
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