オレは基本的にバカだ。勉強大嫌いだからバカになって当然。
堂々と胸を張って言えるほどの勉強嫌いだ。
けどそうも言ってらんないのはバカのままだと留年しちゃって、トラブルシューターの仕事を1年ないし2年も多くやらされるかもしれないからだ。
そうなったら大学にも行かせてもらえなくなる。オレの目標は妹の美弥をしっかりとオレの金で大学に行かせて、いいとこに就職させて、いい男と結婚させてやることだから、まずはオレがたくさん金を稼げるようになるために、大学で専門的な勉強しなきゃいけないと思うんだ。
だからとりあえずやらなきゃいけない時はしっかり勉強をする。
つーわけで今日は少し勉強した。譲に予備校の問題集のお古をもらってやってるんだが、けっこう難しい。
譲の通ってる予備校はハイレベルだから仕方ないんだけどさ。
「あー、疲れた。もうこのへんでやめとこ」
答え合わせは明日譲にやってもらうことにしてあるから、今日はもう終わりにして明日わからない所を聞いてそれでいいや〜。
風呂に入って茶の間でダラダラしてテレビを見てたら、特に何があったってわけじゃないんだけど、ムラムラしてきた。青少年の正しい生理現象だな。
「……どうしようかな……」
直江を呼ぶか、ビデオを見るか。
もう夜9時過ぎてるし、わざわざ直江を呼んで手間かけてエッチするよりはビデオで手軽に済ませたい気がして、テレビ台に大事にしまってあるお宝ビデオを選んだ。
あんまりにも量が多かったから(コレをゴミ捨て場に捨てたヤツはマニアだったのか?)熟女モノと巨乳モノは譲に分けてやって、あとはオレのお宝に。
比較的好きなメロドラマ仕立ての清純顔女優モノを手に取って、そろそろ壊れそうなテレビデオにイン。
最初のところは早送りして、エッチが始まったところでズボンとパンツを下ろした。
『んっ、ダメェ』
おおお、何度も見てるけどやっぱこのビデオが一番いいな〜。
顔も体もオレの好みで、しかもエッチなシーンがキレイなんだよな〜。
「ん〜……ああっ」
マックスまで大きくなったオレの坊やが濃いピンク色になってきた時。
ピンポーン。
と、軽快なインターフォンの音がした。
「シカトしよ……」
そのまま坊やをシコシコやってたら。
「高耶さん、いないんですか?」
「……直江……?」
邪魔しやがって、と思う反面、いいところに来た、とも思う。
でももうちょっとでいきそうなんだよな〜。シカトしちゃった方がいいような……。
「高耶さん?鍵、空いてますけど」
ガチャリ、キィィ、って音がして、直江が部屋に入ってきてしまった。
なんつータイミングだ!!まだパンツ下ろしたまんまなのに!!
「……なっ、何をしてるんですか!」
「見るなー!!」
大きくなった坊やをパンツにしまうのは大変だったけど、恥ずかしくてたまらなくて急いでしまった。
無理矢理しまったからちょっと痛かった……。くそ。
「こんなビデオ早く捨てなさいって言ったでしょう!」
「オレんだから直江には関係ないだろ!それを言うならおまえの変態部屋の高耶グッズを先に捨てろ!」
「あれは大事なコレクションなんですよ!」
「これだって大事なコレクションだ!」
「私と言う恋人がいながら!」
「それとこれは話が違うだろ!」
「同じです!」
ギャーギャー言い合いをしてその不毛さに気が付いたころ、一呼吸入れて直江が用務員仕様のカバンから一枚のDVD−Rを取り出した。
「それならこっちを見ればいいでしょう」
そのDVDには印刷がされてなくて真っ白で、いったいどんな内容なのかわからないものだった。
「ウチにはDVDなんか見るヤツないもん」
「じゃあ今から持ってきますよ」
「持ってくるって……」
「車にポータブルプレイヤーがありますから」
乗ってきたウィンダムに仕事で使うDVDプレイヤーがあるそうだ。画面もついた手の平サイズのヤツで、配線すればウチのテレビでも見られるらしい。
すぐに戻ってきた直江が真剣な顔で配線をしてる。
「そんな面倒なことしてまで見る価値あるのか?」
「ありますよ。あんな顔と体だけの女のAVよりは」
「ふーん」
配線が終わって直江が再生ボタンを押した。テレビデオに映ったのは学校で録画したかのような画像の悪い授業風景。資料VTRかな?
「なにこれ」
「まあ見ていてください」
5分ぐらい退屈な授業風景を見てたら、いきなり画面が変わった。見覚えのある場所だった。
『んん!なおえぇ!』
こ、これって……これって!!
「ギャー!!!!」
急いで停止ボタンを押そうとしたんだけど、DVDなんてものを触ったこともないオレがわかるわけもなく。
どれでもいいやとボタンを押そうとしたのに直江に阻まれた。
「おま!おまえ何を録画してやがる!犯罪じゃねえか!」
「犯罪ではないでしょう?ばら撒くわけじゃあるまいし」
「オレの同意もなくこんなもの撮ってたら犯罪だ!」
「ですから、二人で見るぶんには犯罪ではないって言ってるでしょう」
「そんなわけあるかー!!!」
こいつの変態っぷりは知ってはいたけど、もうここまで来たら犯罪としか思えねえ。
放尿盗撮した数学の松田と同じ類の人間だ。
「も、もうヤダ!別れる!おまえなんかを好きだって気持ちはもうどこにもねえ!別れるからな!」
「あっはっは、何をおっしゃいますやら。私以外の人間があなたを扱いきれるとは思いませんけどねえ」
「そんなことねーもん!開崎さんに小太郎先輩に兵頭に……!オレを大事にしてくれそうなヤツいっぱいいるもん!」
「……そこまで言いますか……。じゃあこうしましょうね」
いきなり襲ってきやがった!
いくらオレがモンゴル相撲4段だって、直江もシューターやってて格闘技は一通りマスターしてるから勝てるわけがなかった。
「はーなーせー!!」
「高耶さんが私を嫌いになれるわけがないんですよ」
「なんでだ!なれるぞ!」
「高耶さんに世界一優しく出来るのが私だけだと決まっているからです」
そ……そんなの……そうだけど……。
直江以外のヤツがいくら優しくしてくれたって、結局最終的には直江がいつも一番優しいもんな。
それにとんでもない変態だってわかってて付き合ってたのも、直江が一番優しくしてくれて好きでいてくれるから……。
「で、でもっ!こんなDVD作るなんて最低じゃんか!」
「じゃあ最低かどうか試しましょう」
さっきまでマックス限界だったオレの坊やを握ろうと、直江の手がパンツの中に入ってきた。
もうちょっとで達成、ってところまでいってたオレの坊やは普段よりも敏感で、直江の大きな手に握り込まれた瞬間またもやマックス限界濃いピンクだ。
「ん〜!!」
「欲しくなったでしょう?」
「ヤダ〜!」
「いい子にして」
悪い子でいいからやめてくれ!こんなの恥ずかしいから!!
直江を押しのけようと努力してみたけど、腕力の差で負けた。
そんで抱えて座らされて、直江の膝の上に。
「おとなしくなりましたね……やっぱり甘えるのは私しかいないでしょう?」
「身勝手だ〜」
「じゃあほら、前を見て」
「え?」
そこに見えたのはオレと直江の絡みシーン。テレビの中で何をやってんだか!早く出てこい!そんな狭いテレビの中にいないで逃げろ!オレ!!
と、思ったんだけど、あれはただの映像だった。
でもその映像はとんでもなくエロいオレが映ってた。
『もっと〜』
『入れていいの?』
『……うん……』
テレビの中で直江に『もっと』なんてねだってるし!大きく脚を開いて合体してるし!
「テレビの中の高耶さんはとってもいい子ですよ?こっちの高耶さんはいい子になれませんか?」
「……なるから……」
「なるから?なるから、何?」
「……エッチなことたくさんして……」
「はい♪」
DVDを見ながらエッチしてしまった。意外に興奮した。さっきのAVよりずっと興奮した。
オレも直江のせいで変態になってるに違いない。
「久しぶりの仕事だが」
翌日、理事長室に呼ばれて仕事の話を聞いた。目の前には直江が座ってる。
昨夜はあの膝の上であんなカッコして座って、アンアン喘ぎながら「愛してる〜ぅ」って叫んだ。
そう、オレは直江に負けたのだ。いや、自分に負けたんだ。
「聞いてるか?高耶」
「あ、うん、聞いてる」
「今回は簡単な調査だ。最近どうやら学内で同性愛が流行の兆しにあるらしい」
どんな流行の兆しだってんだ。
「男性の5人に1人は同性愛傾向があるらしいから、男と男で愛し合っていても問題はない。が、それが流行になってしまったら困るわけだ」
「なんで?」
「学内の女子が可哀想じゃないか」
イマドキの女の子は学内で恋愛をしたいってことにこだわるとは思えないんだけど、理事長の脳内ではたぶん昭和の青春時代が駆け巡ってるのかも?
「というのは表向きで、噂になっている男同士のカップルが何組かある。そのカップルを腐女子というジャンルの女の子たちがマンガや小説にして売ってるらしいんだ。本人たちの知らないところでな。それを本人たちが知ったら相当なショックだろう?実際に1年の森くんと3年の織田くんは、自分たちがネタにされているのを知って不登校になってしまった。まあ今は開き直って登校しているが、これからもこんな問題が出てくるかもしれないんだ。そのために再発を兼ねて調査をしてほしい」
なるほど。そういう問題があったんだ?
森と織田ね〜。確かに前から噂はあったし、一時期不登校になってた話も聴いたな〜。
「現時点で噂があるのは、サッカー部の楢橋くんと卯太郎くん」
これは前にサッカー部の部室でイチャコラしてたから確実にカップルだ。とりあえず内緒にしておくけど。
「温泉研究会の嘉田くんと中川くん。園芸部の武田くんと高坂くん。こんなところだ。他に心当たりは?」
「…………特には…………」
は〜い、理事長。2年の仰木くんと用務員の橘さんがカップルで〜す。
なんて絶対言えるか!!
「あとはカップルではないが、生徒会長の風魔くんが男子の生写真を購入していると噂がある。それと高耶が締めてるヤンキーグループの兵頭くんが同性愛者じゃないかと噂がある」
オレ関係かよ、おい。そんなの報告できねえぞ。
「譲はどうだ?おまえなら知ってる確率が高そうだが」
「さあ?俺はゲイに興味ないからわかんないけど、普通のカップルならだいたい把握してる」
「普通のカップルは今はどうでもいいんだ」
「じゃあ俺は調査から降りるよ。そろそろ受験の準備に入らないといけないし、そういうプライベートな調査は趣味じゃないから」
おお、出た。譲の『やりたくないシューターはやりません』発言。
理事長の甥なだけあって勝手なやつだ。
「譲は国立大学志望だったな。じゃあ高耶と違って時間は少ないか。今回は外れてもかまわんぞ」
そうそう。譲がシューターのせいで受験失敗したら、理事長の怖い桃子お姉さんにコッテリ怒られるからな。
理事長の苦手は警察と桃子お姉さんだもんな。
「じゃあ高耶と直江は同性愛カップル総数と内情、あとその気がある男子生徒のリストアップをしてくれ」
「……そんな差別的なことしていいの?」
「差別じゃない。彼らを守るためだ。すべては私の可愛い生徒のため。これが私の愛の注ぎ方なんだよ」
……差別じゃないならいいけど。
オレだって同性愛の男子生徒、いわゆる『お仲間』を守りたい。
「期限は2週間だ。それまでにできるだけ調べてくれ」
「は〜い」
「わかりました」
まずはオレと直江をリストアップすべきか?
「つってもさあ、ホモ男子の噂なんか聞かないしなあ」
「噂を調べてどうするんですか。こういう時のためにモニター室があるんでしょう」
「そっか」
直江と二人でモニター室勤務が始まった。
これから毎日モニター室にあるモニター20台と、隠しカメラ120台を駆使して調べるしかねえな。
オレは放課後しかモニターできないから、直江がメインで動くようになる。
そんでオレは放課後から部活が終わる時間帯まで、と。
「高耶〜」
モニター室にさっき帰ったはずの譲がやってきた。
「どした?」
「いくらなんでも手伝わないのは悪いと思って、噂のある生徒をちょっとだけ絞ってメモってきたから」
そう言ってオレの手にメモを乗せた。開いてみたら総数30人の名前が。
「あくまでも噂だからね。実際のところはモニターか実地調査するしかないと思うよ」
「ん、わかった。サンキュー」
「ビデオのお礼だと思って。じゃあね、バイバイ」
「また明日な〜」
熟女ビデオも役に立つってことだな。
「ビデオって何です?」
「ああ、譲に巨乳モノと熟女モノのビデオをあげたんだ。オレの趣味じゃないからいらないしさ」
「……高耶さんの趣味って、この前の清純顔のメロドラマ風ビデオですか?」
「………………何が言いたい……」
あのビデオは直江に取り上げられた。オレのお気に入りだったのに。
ん?てことは、あのビデオは直江んちにあるってこと?
「直江!」
「はい?」
「あのビデオ、どうした?持って帰ったよな?」
「ええ」
「あれ使って抜いてるのか?」
「まさか。高耶さん以外の人でひとりエッチなんかしませんよ。捨てました」
捨てた〜?もったいない……って、今、何かとんでもない発言があったような気がするんだけど?
えーと、えーと、なんだっけ……?
高耶さん以外の人でひとりエッチなんか……?
「お、おまえ!もしかしてオレをおかずにひとりエッチしてんのか?!」
「してますが、何か?」
「何かって……!この野獣!」
「高耶さんはしてないんですか?私をおかずに……」
「するか〜!」
直江をおかずに?!してない!
オレのひとりエッチはお宝ビデオだ!
「ひどいですね……」
「ひどい?おまえ、自分をおかずにされたら気色悪くないのか?!」
「高耶さんにだったら是非にとお願いしたいところですが」
「むむむ無理!」
いくら直江とカップルだとしても、オレは直江をおかずになんかしてない!つーか出来ない!
そんなの直江に対する冒涜だ!!
「でも私とエッチする時は私のことだけを考えてるでしょう?」
「う、うん。そうだけど……。そりゃ直江のことしか考えないけど……」
「じゃあ今後はひとりエッチで私をおかずにしてください」
つーことは?直江にエッチされてる気分で坊やをゴシゴシしろと?
……それは……エロすぎて無理かもしんない……。
「すべては努力でどうにでもなりますよ」
そう言い放って直江はモニターを操作し始めた。パパパと画面切り替えで映る映像をチェックする速さはさすがプロのシューターだ。かっこいい。
あ、そうか。こーゆー直江を想像してひとりエッチすりゃいいのか。
かっこいい直江にモニョモニョされて、オレはそしてムニャムニャで……やべ、興奮してきた。
想像力ってとんでもないおかずを作ってくれるんだな〜。
「な……直江……」
「どうしたんです?」
「その……ええと」
「あ!高耶さん、見てください!中川くんと嘉田くん、本当に付き合ってるみたいですよ!ほら、キスしてます!」
もう〜〜〜!!せっかく『エッチしよう』って言えそうなのに〜〜〜!!
中川と嘉田のせいだ!!
「確認したらもういいだろ。それより」
「ええ、それより別のカップル探しですよね。じゃあ……あ、こっちは2年の石田三成くんと島左近くんです!」
校舎裏の小さな庭で手を繋いでたのは石田&島カップルだったそうだ。
そんなの知るか!オレは他人なんかどうでもいいんだ!
今は直江とオレのカップルに注目して欲しいんだよ!!
「直江ってば!!」
「え?はい」
「……う〜……」
「高耶さん?」
言葉にならなくて直江の顔を両手で包んでチューをした。直江はビックリして固まった。
「……どうしたんですか」
「オレ、やっぱ直江が一番好き。んで、おかずにも出来ると思う」
「高耶さん……」
「けど!けど……おかずにするより……オレをちゃんと主食で食べて欲しいんだけど……」
「それは……」
「んーと……仕事が忙しい時はいいんだけど……そうじゃない時はウチに来て……その、エッチしてよ」
眉毛を下げて笑った直江はオレをギューっと抱きしめて、ええ、もちろんです!って大きな声で言った。
「高耶さんのお許しが出るなら毎日だって行きますし、高耶さんのマンションに住み着いたっていいんです!
そして毎日エッチして、あんなこともこんなことも……」
「あんなこと……?」
「今夜、行ってもいい?」
「うん」
「じゃあ今まで撮影した私たちの合体ビデオを全部見ながらしましょうね?」
え?今まで撮影した?合体ビデオ?昨日のアレだけじゃなくて、もっとあるってことか?
そりゃ直江は変態部屋まで作るド変態だけど、盗撮もしまくってたってことか?
もしかして!!
「今までエッチしてきたの、全部録画してるのか?!」
「ええ、初めて合体した時から一回も漏らさずに♪」
「うわ〜〜〜!!!」
必死でこの変態野郎から逃れようと身をよじったけど、やっぱり力じゃ敵わない。
こいつ、マジで変態だ!今までの合体ビデオって、いったい何本あるんだ?!確か10回はしてるはずだから10本以上あるってことになるよな?!
つーか昨夜のエッチも録画されてたってことかよ!!
「私たちの愛の記録ですからね。そんじょそこらのAVよりもいやらしくて愛が満載です」
「離せ!今すぐ離せ〜!この盗撮男!!」
「何を言ってるんですか。離すわけないじゃないですか。それに盗撮ではありません。二人の愛の記録ですってば」
ダメだ!こいつ、何を言っても話が通じない本物のド変態だ!!
もし今、エッチなことになって合体しちゃったらそれも録画されちゃうかも!!
「これから毎日高耶さんのマンションに行きますね?そして毎日録画しながら合体しましょう?せっかく高耶さんがマンションに来てって言ってくれてるわけですから」
「前言撤回する〜!」
「もうダメです。今日も大きな声で『愛してる〜ぅ』って叫んでもらいますから」
「ひー!!」
青ざめたオレの顔に何度もチュッチュって短いキスをするもんだから、みなしごハッチなオレはうっかりその優しさにほだれてしまって、背中に手を回してギューって抱いちゃった。
「甘えん坊さんの高耶さんが大好きですよ」
「なおえ〜……」
「ねえ、高耶さん?」
「ん?」
「高耶さんのお尻の下で、私のが熱く脈打ってるの、わかりますか?」
「へ?」
抱きついてたから今は直江の膝の上に座らされてる。そのお尻の下に……。
ああ、マジだ。こいつマジででっかくしてる。
オレが余計なこと言ったばっかりに……もう諦めて毎日合体録画するしかないかも〜。
直江のギューがなくなったら、きつくてつらくてバカバカしいシューターなんかやってらんないし〜。
「じゃあ今からここでしましょうか。ね?いいでしょう?」
「……いいよ……」
録画されてようが何されてようが、もうこうなったら直江んちにDVDを破壊に行くしかねーな!
今からするエッチも録画されちゃうんだろうけど、一時の恥を忍んで諦めるしかねえか!
「ではさっそく帰りましょう。あなたの家に。ね?」
「う〜……は〜い……」
エロすぎる彼氏ってどうなんだ?!
その日、ソッコーで学園を出たオレと直江。やることはもちろんひとつ。
「ああん!もうだめぇ!出ちゃう〜!」
「出して。全部録画してますからね。あとで見て、自分の可愛いいく姿をじっくり堪能してくださいね?」
「直江っ、なおえぇ……!愛してる〜ぅ!!」
録画を見たかって?ああ、見たさ。見せられたさ!
シューターの仕事サボってこんなにいっぱいエッチしてるところを見たっての!
誰と誰がカップルかなんて調べられなかったよ!!
やっぱ直江が彼氏ってどうなんだよ!!
変態とは別れたいけど、直江のこと好きだし、エッチは気持ちいいし、別れられないよぅ!!
END |