同じ世界で一緒に歩こう

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MANY IMAGES 後編

その2

 
   

 


夕方になってから直江が宇都宮を案内するからって、オレを連れ出してくれた。
ずっと家にいるのは疲れるでしょうって気を利かせてくれたんだ。それは事情が事情だから家族もわかってて何も言わないで送り出してくれた。

ブラブラ歩いてバス停に行って、そこから市内の繁華街へ。
正月でも開いてる店は案外あって、二人でボーリングしたり喫茶店でのんびりしたり。
夕飯は宇都宮名物の餃子を食って、それからちょっと洒落たバーが開いてたからそこに入って一杯飲んで。

タクシーを拾って直江家に戻ると、家の中は静かになってた。
居間に入ってみるとお姉さんとお兄さんとお母さんしかいなかった。

「ただいま。お父さんは?」
「寝ましたよ。明日もご祈祷があるからって」
「そうですか。それで3人で静かに酒盛りを?」
「そんなところだ」

お風呂が沸いてるからどうぞ、って言われて、オレが先に入った。
直江のマンションも豪華な風呂だけど、この家は総ヒノキ。しかもまだ新しくて、ヒノキのいい香りがしてた。
パジャマに着替えて部屋に戻ったら直江がいなくて、たぶん居間にいるだろうと思って行くと、まだ酒盛りが続いてた。お姉さんだけがいなくなってたけど。

「えっと、風呂、どうもありがとうございました」
「ちゃんと頭拭かないと風邪引くわよ?」
「あ、はい」

やっぱり直江はお母さんに似てるんだな。言うことが同じだ。

「じゃあ私も入ってきますから。高耶さん、部屋が暖まるまでここにいたらいいですよ」
「うん」

着替えの浴衣を自室から持ってきて、それで泊まる部屋の暖房を入れておくって。
お兄さんとお母さんだけならオレも少しは緊張しないで過ごせるから良かった。
ビールをグラスに注いでくれてるお兄さんはオレを酒好きだと思ってるっぽい。初対面であんなに飲んだからだな。

「……なあ、高耶くん」
「はい」
「きっとこれから苦労するのはキミだと思うけど、よろしく頼むよ」
「え?」

オレが?苦労する?でも頼まれちゃうわけ?

「あの子はちょっと変わってるでしょう?」
「え、まあ、少し……」

奇行が目立つ時もしばしばだから、それを言ってるのかな?
けど直江って普段は落ち着いた好青年て感じ……だと思うんだけど。オレの欲目かな?

「頑固で融通が利かなくて、外面だけ良くて、目先のことしか見えなくて」
「え〜と……」

それをオレに言っていいのか?確かにそーゆーとこあるよな。

「だからきっとキミが苦労すると思うんだ」
「末っ子だから甘やかして育てたのが悪かったのね。人の話を聞かない、勝手に何でも決める、心配ばかりかける、言い出したら聞かない、昔からそんなだったの。大人になって少しはマシになったようだけれど、根本的には変わっていないみたいで……。たぶんこれからも変われないと思うのよ」

さすが家族だ。よくわかってる。

「あんな子だけど、お願いしますね」
「は、はい……」
「あなたのおかげで少しは変われたようだから」

お母さんは優しい笑顔でオレを見た。直江のどこが変わったかはオレにはわからない。
でもお母さんやお兄さんたち、家族にはわかるんだろう。

「丁寧に生きるようになったみたいね」

丁寧に?

「私生活がガサツ、ということではなくてね。今の一瞬を大事にしようと思っているように見えたのよ。自分も周りも大事にしようとしてるのが見ててわかるの。その場しのぎではなく、心の底から自分自身に誠意を持っている、ということ」

よくわからないけど、なんとなくならわかる。
直江は苛立たしいことも、不愉快なことも、放棄しないで自分の中でしっかり受け止めて糧にして、それから流していく。
いつまでも悪いことを引きずらないで、受け止めたら流して経験にする。
そうやって今を楽しんで生きてるような感じだ。
そのことを言っているんだろう。

「でも相変わらずバカで使えないけどな。高耶くんもそう思うだろう?」
「え……」
「顔に書いてあるよ」
「そんなことは!」

オレが顔を触ったら二人とも大笑いした。からかわれてるんだけど、なんか心地いい。

「私の悪口大会ですか?」

襖が軽く開いて立っていたのは不機嫌そうな直江。浴衣姿で髪の毛を拭いたらしきタオルを持ってる。
そのタオルは固く握りめられてて、ちょっと怒ってんのかな、って感じ。

「高耶さんまで一緒になって」
「悪口なんか言ってませんよ、ねえ?」
「お母さんは嘘をつくと顔に出ますからわかります。高耶さんにおかしなことを吹き込まないでください。捨てられたらどうするんですか」
「その時は頭剃って坊さんになりゃいいだろ。出家して総本山で修行しろ」
「嫌ですよ」

やっぱ直江はこういうとこが変われないらしい。んでバカで。

「もうこんなところにいないで、部屋に戻りましょう。ここにいたら何を吹き込まれるかわかったもんじゃありません」

オレの腕を引いて立たせると、さっさと廊下に出て行こうとした。

「あ、じゃあ、おやすみなさい!」
「おやすみなさい」
「おやすみ」

お母さんもお兄さんも、ワガママな末っ子を笑って見送った。直江って家じゃこういう扱いなんだな〜。
末っ子って案外肩身が狭いのかもな。

口を尖らせた直江は部屋に戻るとすぐに聞いてきた。

「それで何を言われたんですか?」
「ん?いつものことだよ。直江は頑固で勝手でワガママでバカで使えないって話」
「……高耶さんも普段からそう思ってるってことですね?」
「でも好きだよ?」

言ったらすぐに抱きしめられて、チューされた。まったく可愛いやつだ。
こんなだからみんなに可愛がられて、甘やかされたんだ。末っ子め。

「少し、抱いてていいですか?」
「うん……」

直江の膝にまたがって座って、しばらく抱きしめられてた。
どこよりもあったかくて、優しい直江の腕の中。

「……愛してます」
「うん」

直江が敷いた布団の上でずっとそうして抱かれて、温かくてウトウトして、そのまま寝ちゃった。
……んだけど、目が覚めると直江とは別々の布団の中。
直江が見えないぐらい真っ暗な部屋の中で、静かな寝息が聞こえてる。

「直江……」

手を伸ばしてまさぐっても、直江の体は手に届かない。
急に幽霊が出るかもって思い出して、布団から体を出してあたりを手探りしてやっと直江を見つけた。

「高耶さん……?」
「う〜」

直江の布団にどこから入っていいかもわからない暗闇で戸惑ってたら、体をあったかい何かで包まれた。
布団かと思いきや、ちょっと固めの感触で直江の体だってわかった。

「こっちに入りますか?」
「うん、入る」
「幽霊が怖いんでしょう?」
「……わかってるなら別々の布団に寝かせるな」
「すいませんでした」

包まれたまま布団の中に入った。シングル布団だからちょっと狭い。掛け布団も寸足らず。
困った直江がオレが使ってた掛け布団を引っ張ってかけた。

「背中出して寝てちゃ風邪引きますからね」
「うん」
「今度、ダブルの布団を買っておいてもらいましょう」
「……ん?」

冗談じゃなく本気で言ってるに違いない。
お母さんに言っておくのか、それともお兄さんに。
いや、どっちにしてもダブルの布団をオレたち用に買っておいてもらうなんて恥ずかしい真似は!

「たまに二人で帰ってきましょう。今度は幽霊が出ない私の部屋で寝ましょうね」
「だったらダブルじゃなくても平気だけど?」
「……じゃあこの部屋に」

幽霊が出ようが出るまいが、オレと一緒の布団がいいって言ってるわけか。
こーゆーとこで苦労するんだな、オレ。この先一生。

「ホント、おまえはバカだな」
「はい」
「嬉しそうに認めるな」

さらにくっついて甘えてチューして、幽霊の心配なんかない直江の腕の中で眠った。

 

 

1月3日、午前8時。
朝ご飯の食卓にお父さんがいなかった。
ご祈祷をやってるから本堂にいるってことだ。朝早く起きておかゆを食べて本堂で仕事なんて大変だなって言ったら、お正月だから檀家さんに配るお札を作るためでもあるから仕方ないらしい。

お母さん特製の純日本風朝食を食い終わると、直江が冴子さん一家を駅まで車で送るって言って出かけてしまった。
お兄さん一家はまだ明日までいるらしいけど、冴子さんの旦那さんは明日から仕事らしくて今日は早目に帰らなきゃいけないんだって。
子供たちとお別れしてから裏門で見送った。

ちょっとだけお寺の中を見学しようと思って、墓地を避けて庭や本堂を覗いてみた。
本堂ではお父さんがまだご祈祷してる。邪魔しないように番犬のいる犬小屋だとか、お父さん秘蔵のフェラーリを見てまた本堂に行った。
お寺の本堂なんて見る機会なかなかないからな。

礼儀なんて知らないから中に入るのが怖くて廊下から見てた。

「高耶くん」
「へっ?!」

背後から声をかけてきたのはお父さんだった。今日も無表情だ。
勝手に覗いて怒られるかも〜!

「珍しいかい?」
「あ、はい……すいません、勝手に……」
「大丈夫だよ。騒いだりしなければいいんだ」

手招きされて装飾が見事な木魚のそばに座らされた。
所作なんかどうでもいいから手を合わせなさいって。
目を閉じて何も考えないでしばらく手を合わせてからお父さんを見ると、こっちを向いて座ってた。

「特別講話を始めようか」

講話?お説教みたいなもんか?どうしよう……大丈夫かな……。

「難しい話は今回はやめておこう。誰でも知ってることを少しだけな」
「は、はい……」
「閻魔大王を知ってるだろう?」
「はい」
「何をする人かは?」
「えっと、死んだ後に閻魔大王のとこに連れて行かれて、嘘をついたかどうか聞かれて、嘘ついたことあると舌を抜いて地獄に落とす人……ですよね?」

なんて乏しいオレの知識。子供の頃に聞かされた話しか思い出せない。

「そうだ。そして大王様は罪人のぶんだけ熱い鉄を溶かしたものを飲んで地獄に落とした人の罪を一緒に受けるわけだ」
「え……」

そんな続きがあったんだ。知らなかった。ただ地獄に落とすだけだと思ってたのに。

「私は僧侶だから、それを信じているんだよ。信じなければいけない。それを前提にして話そう。キミは嘘をついたことがあるかい?」
「あ、あります……けっこう、たくさん」
「じゃあ地獄行きだ。と、言いたいところだが、私はそうではないと思っているんだ。仏教は哲学も含むから、いろんな解釈が出来るようになっている」

お父さんは初めてオレに笑顔を見せて話してくれた。

「哲学として話そう。死んだ後、閻魔大王の元に連れて行かれるとする。そこで聞かれるのは嘘をついたことがあるかどうかじゃなく、連れてこられたキミが、そこで嘘をつくかどうかなんだ。今、嘘をつくかどうか」

哲学なんてオレはまったく知らない。だけどお父さんはわかりやすく教えてくれてるってのがわかる。
ゆっくりと、直江に似た声で優しく語り掛けるように。

「そこで聞かれるのはこんな質問だ。キミは自分に嘘をついて生きてきたか、と」
「え?」
「他人に嘘をつくよりも、自分に嘘をつくことが一番の罪だと思わないかい?人間はまっすぐに生きるように生まれてくる。善悪ではなく、己の本性をまっすぐにだ。生前、どんな罪を重ねてきたとしても、己の本性にまっすぐ生きているのならそれは必ずしも悪ではない。自分に嘘をついて生きてきたか、ということは、自分を曲げて生きてきたか、ということと同じ質問なんだよ」

今までそんな話を聞いたことなかったから、けっこう驚いた。
宗教ってのはただ単に信じ込めばいいというわけではなくて、哲学として、学問として、生き方として存在するものなんじゃないかって、初めて思えた。

「そこで『自分には嘘をつかなかった』と言える本当にまっすぐ生きてきた人は極楽、『嘘をついてきた』と正直に言う人も極楽。地獄に行くのはまっすぐ生きていなかったのに『嘘をつかなかった』と閻魔大王の前ですら自分を曲げる人だけだ」

なんとなくわかる。漠然とでしかないけど、それがどんなに大事なことかはわかる。

「そういう人を偽善者と言う。善人でも悪人でもいい。己の本性にまっすぐならいいんだ。まっすぐ生きているつもりになって知らず知らずにだろうが意識的にだろうが、自分を曲げて生きている人は、本当の真心や優しさ、悲しみ、苛立ち、怒りを感じ取れない。だから閻魔大王の前でも嘘をつく」
「うん……なんか、わかる気がします……」
「キミは、あの子と一生を過ごすことになるんだ。そして死んでから閻魔大王の前であの子と生きた日々を思い出すだろう。その時に、自分には嘘をつかなかったと胸を張って言えるかい?」

ああ、たぶんお父さんは昨日からずっとオレに話したかったんだ。
でもどうやって話せばオレが理解するか、どうやったら自分が仰木高耶ってヤツを知ることが出来るのか、考えてたんだ。
直江やオレや、説得に当たったお兄さんを疑ってたわけじゃなく、自分が自分で話して知りたかったんだな。
純粋な人なんだ。直江と同じで。

「オレはバカだし、今までたくさん間違ったことをしてきたけど、閻魔大王の前で自分に嘘はついてないってはっきり言えます。一点の曇りもなく言えます。直江を好きになった自分は嘘じゃないって言えます」
「そうか。じゃああいつもキミも、極楽行きだな」
「はい!」

これが嘘にならないように、自分自身も努力しなきゃな。
自分と向き合って対話しながら生きていかなきゃ。

「あの子をお願いします」

二人で正座して頭を床に擦り付けてお辞儀をした。感謝を込めて、二人とも同じ気持ちで。
顔をあげたお父さんは青空みたいな笑顔をしてた。

「高耶さん?お父さん?何をしてるんですか?」

お姉さんたちを送ってきた直江が本堂に顔を出した。まだ車のキーを持ってるから今戻ってきたところなんだろう。

「ちょっとな、講話だ」
「講話ですか?高耶さんに?」
「ああ、でも必要なかったらしい。おまえはもうちょっと修行した方がいいがな」
「なんです、それ」

わけわからない直江を置き去りにして、お父さんは「茶菓子でも食うか〜」つって笑って去って行った。
残されたオレに色々聞いてきたけど、教えてやらない。
直江はもうちょっと修行が必要らしいしな。

「なんだか実家に帰ったというより、高耶さんに連れて来られた感じがします」
「かもな〜」
「高耶さんまで……」
「オレさ、今、直江を好きになって良かったってしみじみ思ってるんだよ?だからそれでいいじゃん」
「いいですけど」
「お茶菓子食べに行こう?」
「……はい」

きっと直江も閻魔大王の前ではっきり言えるんだろうな。自分に嘘をついてないって。
直江が直江である理由が、この寺と実家にあったわけだ。
来て良かった。

 

 

1月3日、午後5時、宇都宮駅。

「どうでしたか?私の実家は」
「楽しかった」
「楽しかった……ですか?予想してた答えと違うんですけど、本当に?」
「……どんな予想してたってんだ……」

ちょっとムカつく。どうせ「緊張した」とか「大変だった」とか、そーゆー情けない答えを予想してたに違いないんだ。

「本当に楽しかったっての。お母さんは優しいし、お姉さんたちは親切だし、子供たちは面白いし、お父さんは……うーん、なんてゆうか……かっこいいよな」
「かっこいいんですか?ああいうのが好みのタイプとかいうんじゃ……」
「アホか!」

直江の腹を殴ったところで新幹線が来た。脇でうずくまる直江を無視してそれに乗り込んで、座席を探した。
グリーン車なんか予約しやがってあの野郎。嬉しいじゃねえか。

「本気で殴りましたね……」
「おまえがバカバカしいこと言うからだろ」
「それはすいませんでしたね。それで、父がかっこいいって、どういうことです?」
「憧れのお父さん像だなってこと。大事なことをしっかり息子に教えてくれるような」

そういうことかと直江は思い巡らせて、最後には納得したようだった。

「心の広い人ではありますね」

んで、直江に閻魔大王の話を少し教えてやると、それはお父さんにしては珍しい講話内容だったって言った。
普段は僧侶として宗教家らしい話しかしないのに、哲学からの見解で話すなんてって。
立場的に哲学としての仏教ってものは話さないらしいんだけど。

「相手が高耶さんだからでしょうね。特に仏教に興味があるわけでもなく、檀家さんでもなく、いまどきの男の子にわかりやすく話すとするとそういう話し方が適切だと思ったんじゃないですか?」
「かもな。やっぱ難しかったけどわかりやすかったよ」
「神や仏は他人に言われた通りに信じるものではないと私は思います」

そーいえば直江は坊さんの資格も持ってるはず。なのにこんなふうに言うなんて……いいのかな?

「高耶さんと過ごすようになって、今まで信じていた神や仏の概念が変わったんですよ」
「どんなふうに?」
「否応なく信じるもの、と学校や寺では教えられてきましたが、そうではなく……神や仏が私を信じている。それを、私が信じるようになりました」

自分を信じてることを。
自分が信じる。

「人間関係も同じじゃないですか?高耶さんが私を信じていてくれていることを、私は信じる。それは信頼関係なんていうものではなく、私の心の持ち方として。そう考えると心がドスンと座った感じがしませんか?」

直江ってオレやお父さんが思ってたよりも成長してるらしい。
こんなふうに言えるなんて、修行を積んだ坊さんみたい。って、修行を積んだ坊さんと話したことないから勝手な憶測だけどさ。

「自分を信じるって、こういうことじゃないですかね?間違ってるって父には怒られそうですけど」
「ううん。それでいいんじゃないか?きっとお父さんもそういうことを言いたかったんだよ」

直江は大きな手でオレの頭を撫でた。誇らしい笑顔をして。この顔はお父さんそっくりだ。

「直江を選んで良かったよ」
「高耶さんの行動に間違いなんてありませんよ」

神様とか仏様とか、もし本当にいるんだとしたら、オレが直江を選んだのを信じていてくれると思う。
そこから後はオレの意志だ。ずっと直江と過ごして後悔せずに、閻魔大王の前で嘘をつかないでいられるか。
こうやって全部を丁寧に、大切に生きていくのがオレのやるべきこと。

「やっぱ直江んち行って良かったよ」
「ええ、みんな高耶さんを気に入ってくれたみたいですから」
「だったら直江とケンカして逃げ込むのにちょうどいいな」
「…………冗談でしょう?」
「本気」

それを想像して顔色を変えた直江。逆に連れ戻せるか心配になったみたいだ。

「まあまあ、そんな想像を今したってしょうがないんだから。まずは東京に着いたら何を食うか考えようぜ」
「はあ……」

大事な人と大切に生きる人生は楽しいに違いない。
ケンカしたって貧乏になったって、そばにいるだけで楽しいんだ。
だから不安なんかない。

ずっと直江と一緒にいよう。いつまでも。


 

END



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あとがき

仏教のことは哲学として
しか勉強してないので
詳しくは知りません。
仏教関係者の皆様すいません。

協力*お友達Nさん